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完成工事の紹介②

舗装工事が完了しました!

前回に引き続き今回も完成報告をしたいと思います。
舗装工事、皆さんもご存知、年末の渋滞を引き起こしている?かもしれない工事です。
渋滞を引き起こしていると言うと語弊があるかもしれませんが、工事場所が現道上であれば、作業の安全性を保つために交通規制を行い、車線規制や片側交互通行、通行止めなど工事の状況によっては様々な規制が必要となり、渋滞を起こしてしまいます。
しかし、インフラを維持し、皆さんの生活環境を維持、向上していくためには必要な工事なので御了承ください・・・
完成工事に戻ります。
今回は若手技術者のS君が2本目の現場代理人として夜間工事に従事しました。
スライドでご紹介いたします。

切削オーバーレイ

夜間工事で、車線規制の中で撮影したため解りずらかったかと思いますので、他の工事より写真を拝借してご説明したいと思います。
今回行った舗装工事は、切削オーバーレイと言われる維持修繕でよく行われる工法です。
路面切削機と呼ばれる恐竜のような重機で既設の道路を削り取ります。
この重機はスライドで一番初めに出てくる機械の横からの写真です。
削った既設の舗装をベルトコンベアにて大型ダンプに積み込みます。
機械とダンプにいる作業員が、ダンプの積み荷が片寄らないようにベルコンの位置とダンプの位置を誘導しています。

既存道路を削る強力な爪はこちら→
爪一つ一つにダイヤモンドビットがついていて、ドラムのように回転しながらアスファルトを削り取ります。
1回に削れる幅は約2.0mで最大30㎝程度の深さまで削ることが可能です。

切削機の回送

この大きな重機を運ぶのはトレーラーです。
現場ごとに特殊車両の通行許可書を取得して運搬します。

舗装の敷き均し

アスファルトフィニッシャと呼ばれる機械で敷き均します。
大型ダンプから前面にあるホッパーに直接アスファルト混合物を投入し、アスファルトフィニッシャの中央部より口部に排出され、羽のように拡がったアイロンで抑えられたアスファルト混合物が敷き均されていきます。
アスファルト混合物は高温の状態で運搬され、敷き均し時の温度が重要です。アスファルト混合物の種類にもよりますが、約140℃という高温で敷き均されます。
敷き均し作業は舗装の厚さ管理にかかわるところであったり、アイロンのかけ方で平坦性に影響を与えますのでフィニッシャのオペレーターは舗装において重要です。
また、端部においてはアイロンがかからなかったりすることもあり、人力で敷き均します。敷き均しを行い職人をレーキマンと呼び、端部の仕上がりを左右する重要な職人です。
※冷えたアスファルトは冷や飯と呼ばれ施工性が悪く、品質的には最悪です。

転圧作業

敷き均されたアスファルトは冷める前に初期転圧を行います。
初期転圧は鉄リンのマカダムローラーで行い、アスファルト混合物の温度状況を見ながら仕上げにタイヤローラーにて締固めを行います。
転圧は横断勾配の低い方から高い方に向かって行い、急ハンドルで舗装がよじれないように、ハンドルをゆっくり切りながら行います。
舗装の仕上がりはローラーマンの腕にかかっているともいわれ、ハンドルの切り方、前後に動く際のスタート&ストップによる表面への影響も考慮しローラーを操作します。この作業も仕上がりにかかわる重要な作業です。
転圧完了後はいよいよ道路開放です。道路を開放するにはたくさんある重機をその場所から移動させ、さらには舗設面の表面温度が50℃以下にする必要があります。
温度については近年の夏場での施工では50℃以下にすることはかなり時間を要しますが、必要な作業です。だからと言って年末の寒い時期に舗装(道路工事)が多いのはそのためではありません。

道路工事が年末や年度末に多い理由(私見)

あくまで私見ですが、工事の工期は年度末が多いものです。
よく年末に道路工事が多く渋滞するなどと言われますが、それは工期と関係があります。
舗装工事は仕上げのため、構造物などをつくった後、最後に行うものです。
工事の最後に行いますので工期の終盤に重なります。
年末に道路工事が多いのは、工事業者にとって1~2月工期のものは年内に現場をきれいにして正月を迎え、年明けは書類作成にあてたいものです。
また、公共工事の工期は年度内が多く、大半は3月工期です。
最近は3月が抑制期間で主要道路は工事ができませんが、工期が3月に集中するため、12月頃から2月までが舗装業者さんのピークとなり昼夜構わず施工しています。
これが年末や年度末に道路工事が増える理由です。
工期を平準化すればもっと分散されると思いますが、年度で予算を決めている公共工事はやはり年末~年度末にむけ工事が集中してしまいますね。
施工者の立場から、夏場の舗装には昨今の温暖化で暑い中で熱いアスファルトを扱う施工は熱中症の誘発を招き非常に危険です。舗装が冷めず開放できないなど問題も多く、作業員の体、舗装の品質のためにどうしても夏施工する場合は少しでも気温の下がった夜間に行いたいものです。
舗装工事を行うのは秋~春が一番いい時期かもしれません。
SIGの会員会社には舗装業者も多数在籍しています。
ご興味のある方はぜひお問合せください。

 

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