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トンネル

トンネルとは

皆さんも子供の頃、砂場や海で山をつくりトンネルを掘ったことがあると思います。
トンネルを掘っていくと山が崩れたりしてなかなかトンネルが貫通しなかった経験もあると思います。
その経験から今度は山をつくるときに手で押し固めて頑丈にし、崩れるのを抑えて完成させたこともあると思います。(私もよくやってました)
Wikpediaでは【地上から目的地まで地下や海底、山岳などの土中を通る人工の、または自然に形成された土木構造物であり、断面の高さあるいは幅に比べて軸方向に細長い地下空間をいう。】とあります。
ようするに、人が地中に穴を掘って空間をつくることをトンネルというようです。
今回はトンネルをつくる方法で大きく分けて2つ(シールド工法と推進工法)ありますのでその違いを説明したいと思います。

シールド工法と推進工法の違い

シールド工事と推進工事の大きな違いは構造物を掘っている場所(先端)で造り掘り進めていくシールド工法か、製品である構造物を立坑と呼ばれる地上とつながる穴からジャッキを使って製品を押し進める推進工法に分かれます。

シールド

シールドマシン

左がシールド工法でシールドマシン先端でセグメントと呼ばれる分割されたものを組立て構造物を造り、そのセグメントを反力にしてシールド機の掘削に合わせてジャッキをセグメントが組立てられる位置まで押し出し、セグメントを再び組み立てます。先端で尺取り虫のように進んでいきます。

推進工法

推進概要図

右は推進工法で立坑の下にある元押しジャッキを使い、製品を連結させ押し出します。
シールド工法も推進工法も掘削先端にあるマシンは機械の前方(切羽(キリハ))に泥水を満たして圧力をかけ、地山が崩壊しないようにしながら掘削し、土砂は泥水としてマシン側から立坑上部まで圧送されます。掘削時の注意点は、土砂をとりこみすぎると地盤が緩み、地上に影響が出て住宅の沈下や、陥没事故などを起こすため注意が必要です。(先日ニュースにもなった外環道のシールドマシンが通過した後に家屋の前の道路が陥没したのはこれが原因かもしれません・・・)
トンネルをつくる行為自体は同じですが、シールド工法は先端の機械内でトンネル構造物を造るため、長距離での施工が可能であり、大きな断面の構造物でも施工は可能ですが、人が入れない小さな断面ではできないのと、先端の掘削機や設備が大掛かりとなり価格は非常に高くなります。

立坑内推進状況

一方、推進工法は立坑内で構造物をセットし、押しだすので、人が入れない80㎝未満の径(80㎝未満は安全上人が中に入れません)でも施工が可能なため、直径15㎝程度からある下水道工事に多く起用されています。また、推進工法は機械転用が可能なため、価格も抑えることができます。しかし、長距離では押し出す力(推力)が上昇するため、押し出す管を壊してしまう可能性があったり、曲線の多い現場では立坑から押し出す力が分散してしまい、立坑からの推力が先端までうまく伝わらず押し出せなくなる可能性もあります。(※事前に計算によって推力が足りるかシミュレーションします)
私の勤めている地元の会社ではシールド工事を単独元請けで施工することはありません。(施工規模が大きいので)しかし推進工事については様々な径で経験しております。
そんなわけで、次回は経験豊富な推進工事の施工について書きたいと思います。
今回はこのへんで

 

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