ボックスカルバートって?
皆さんこんにちは、事務局の田村です。
今回は、前回ご紹介した切回し道路の本体工事であるボックスカルバートの施工についてご紹介したいと思います。
ボックスカルバートとはどのような場所に使われているのかといいますと、道路を立体交差するような場所であったり、交差点を横断する暗渠排水であったり、道路を横断する大型水路であったり、河川や水路の用地を有効活用しようと公園や道路用地の地下に使われます。
ほとんどが鉄筋コンクリート製で、連結部は不当沈下が起きてもつなぎ目に隙間が生じたりしないようにボルト連結したり、大型の構造物であればPC鋼棒で緊張(お互いを引っ張った状態)させて製品同士を一体化させます。
日本は生活に利用できる土地が少なく、国土の多くは緑地や山間部です。
人口の集中する都心部では、土地を有効利用するためにも欠かせないアイテムです。
施工方法
今回は既設の道路を切回して施工ヤードを確保しておりますが、非常に狭い場所で施工をしております。
右写真は25tクレーンですが、ボックスカルバートは重量が重く、施工時には100t以上のクレーンが配置されます。
また、切回し道路が迫っているため、大型のクレーンは施工位置のそばに寄ることができないことから今回横引き工法を採用しましたのでその工法についても説明します。
今回採用した工法はBCCS工法です。
この工法の特徴は、クレーンが自由に動けない狭い作業エリアで施工する場合、投入口さえあればよく、投入口から置かれたボックスカルバートはその場所で上下組み合わされた後、そこから横移動で所定の位置まで運ばれます。
左写真の青い機械が重量物のボックスカルバートを所定の位置まで抱えて横移動して据え付けているところです。
ちなみに、このボックスカルバートの寸法は、高さ2.3m×幅2.9m×長さ2mで、重量は32.7tあります。
このような重量物でも基礎がしっかりしていると施工は問題なく完了できます。
当初設計では、クレーンで吊上げ、据え付けるだけの方法でしたが、現場監督が現場を何度も確認し、安全を最優先して検討した結果、最善の方法を導き出し、施工した現場でした。
現場監督は現場をいかに安全に、工期内に、最善の方法を低コストで完成させることが仕事です。
土木はスケールの大きい仕事ですが、多くが地下構造物です。
創ったものはその現場の最後には見えなくなってしまいます。
その創ったものが見れるのも現場監督の仕事ならではの特権です。
インフラはあって当たり前、停電・断水・地震・洪水などの災害は生活に支障が出ます。
土木はそんな支障をなくす仕事、当たり前の生活を供給する仕事、世の中になくてはならない仕事です。
みなさんもそんな土木の世界で働いてみませんか。
SIGサイトは土木の魅力をアピールするサイトでもあります。
ご興味のある方はぜひお問い合わせください。
それでは今回はこのへんで!