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梅雨入り

梅雨

みなさんこんにちは!事務局の田村です。
今年は5月中旬に梅雨入りか?など言われていましたが、関東甲信越は6月14日に梅雨入りしました。
5月は確かに雨が多く、もう少し梅雨前線が北上していたら関東地方も歴代1位の長梅雨?だったかもしれません。
雨は工事のにとっていい時もありますが、悪い時の方が多いです。
今回のトップに『雨、時を潤す』と素晴らしい言葉が飾ってありますが、長雨は工事にとっていろいろと障害を生んでしまい厄介なものです。
今回は土工事の雨による影響を書こうと思います。

土工事

土木工事には欠かせない工種です。
土木はその名の通り、土から始まります。
土木工事の施工フローを略すと、掘削~地下構造物製作~埋戻し→完成。
掘削は多少の雨でも可能ですが、掘削した土砂を場外へ運搬となるといろいろ準備が必要です。

タイヤ洗浄機 スパッツ

ダンプが現場からそのまま出ると泥を道路に引っ張り、汚してしまいます。そのため、現場によってはスパッツと呼ばれるダンプトラックのタイヤを洗浄するマシンや、高圧洗浄できるハイウォッシャーなども導入します。
また、土を盛ったり、構造物を埋戻したりする場合も土の状態を見て施工できるか判断します。
土を締め固めるには、その土の最適含水比(土の湿り気具合)付近で行わないと性能を発揮できず、仕上がった後で地表面を陥没させたりします。
泥だんご、40代以上の人たちは子供の頃よく作ったものですが、土を団子状にして水で適度に湿らせながら手で捏ねていき、最終的には石のように固いだんごが出来上がります。まさにその原理と同じです。
土は水が多いと泥状になり、締固めはできません、ぬかるんだ土はタイヤが通るとタイヤからすり抜けるように移動してしまい、泥のままです。逆に、乾燥しているとぱさぱさで団子状にすることもできません。
土を締め固めるには適度な湿り気が必要なのです。
雨の多い梅雨時期などは高含水状態になりやすいため、締固め作業に使用する土砂の保管は、ブルーシートで覆ったり、バックホウで整形し、天端に排水勾配を設けて雨水の浸透、侵入を防ぐように保管します。
土砂を整形したり、ブルーシートを購入し、土にがぶせたり、シートが飛ばないように土のうを製作、ロープでぶら下げるなど、多くの資材と労力がかかります。
先ほど土の締固めは土の最適含水比付近で行わないと性能が発揮できないといいましたが、最適な締固めについて説明します。
土の最適含水比は、埋め戻したり、盛ったりする土砂に対し、事前にベンチで試料を採取し、土質試験を行って、その土特有の物性値を知る必要があります。
試験結果から左のようなグラフができ、その土の物性を知ることで、締め固めると管理基準値を上回る土の含水比範囲となるように土砂を管理します。
締固め中は適宜、現場密度試験を実施し、土の含水状態と締固め度を測定、密度が出ているか確認します。
密度が不十分であれば地盤改良をしたり、土を入れ替えたりすることで品質を確保します。
梅雨時期や秋の長雨時期は雨量が多くなり、土は高含水状態になります。そのため晴れた日はシートを外して乾燥させたりすることも行います。
土工事は土の状態を確認するとともに、保管方法についても検討し、適切な管理を求められます。埋戻しに使用する土砂が不適合の場合は、適切に管理された購入土で埋め戻すこともあります。
これから梅雨本番、各現場で管理を徹底して乗り切りたいと思います。

では、今回はこの辺で

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