地下には大きな水槽が
広大な芝生の下には左の写真のように神殿のような空間があります。
浄水場は表に水をためると万一テロ行為が発生した時に甚大な被害が起こることも想定?されますので地下に貯留施設となる配水池をつくります。
水は日本ではあって当たり前、空気のような存在です。
当たり前を維持するために定期的なメンテナンスを行う必要があります。
今回はインフラの要!飲料水を扱う浄水場のメンテナンス工事について書こうと思います。
世界の水事情
日本は世界的にも珍しく、蛇口をひねれば飲料水が出てきます。
世界の3割の人は、トイレに流す水すらないのが現状です。(2017.7.12ユニセフ&WHO発表)
また、日本と同様に水道水が飲める国は15か国しかないそうです。
先進国のトップであるアメリカでさえ蛇口から直接水を飲むことはできず、市販の水を購入しています。
なぜ日本の水は飲めるの?
日本で当たり前のように水道水が飲めるのは、水道法によって水道の水質基準が守られているからです。
日本の水道水は定期的に約200種類もある検査を行っています。また水道水は、浄水場という施設で水の汚れを取り除き、塩素で細菌などを消毒した状態で届けられます。
こうした厳重な検査行い水道設備を万全に整えているからこそ、日本の水道水は安心・安全なのです。(インターネット情報)
メンテナンスが必要な理由とは
浄水場内の配水池も長い間使用していると経年劣化します。
浄水場はコンクリートでできたものが多く、地震によるひび割れ被害や昔の施工であるため、材料も品質は今と比べると劣っています。
都市部の浄水場では何十万人が毎日当たり前のように利用します。
水道管の破損事故で一時的に水が使えなくなるだけでも大騒ぎなのに、大元である浄水場に万一問題があってからでは遅いのです。そのため、定期的に点検し、予防保全の考え方で問題が起こる前に経年劣化や災害によるひび割れなど、配水池に支障をきたす要因は事前につぶしていかなければなりません。問題がある前にメンテナンスを行うことで、いつでもその地域に住む人々に日常生活のあたりまえを提供できるのです。
施工の前と後
劣化部除去後と左官仕上げ完了面の比較
上:左官仕上げ後
下:劣化部除去後
下の状態では表面が荒い状態のため、水が浸透し、中の鉄筋を腐食(水は中性、コンクリートはアルカリ性なのでアルカリが弱くなるにつれ鉄筋を覆っている不動態被膜が壊れ鉄筋がさびる)が進み、コンクリートを破壊してしまうため、下処理をした後、左官仕上げにて表面をキメ細やかにします。
広い配水池ですが最終的に仕上げるのは人、職人です。
浄水場ということもあり、厚生労働省規程のノンポリマーノンファイバーセメントモルタルという安全な資材を使用しております。
スライドによる施工状況
施工前 → 超高圧洗浄による劣化部除去 → 劣化部除去完了 → 吸水防止材塗布
→ ノンポリマーノンファイバーセメントモルタル吹付 → 左官仕上げ → 完了
今回はこのへんで