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推進工事

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小口径推進施工状況

推進工事とは前回のブログでもご紹介しましたが、トンネルを造る工法の一つであり、立坑内に工場で製作したコンクリート管などをセットし、ジャッキで推し進めることでトンネルを構築する方法です。
推進工事では、人が入れない80㎝未満(以後小口径と記載)の径でも施工することが可能であり、最近では曲線施工もできるようになりました。
小口径推進では、中に人が入って測量することもできないため、掘削マシンにターゲットと呼ばれるマト🎯のような表示を置き、立坑内からレーザーを照射し、マシンの位置・方向・高さを管理しています。
最近のカーブ推進では、カーブ施工箇所まで進むと直線照射しかできないレーザーでは掘削機の位置を把握できないため、推進機にジャイロ・コンパスやローリング・ピッチング計と呼ばれる位置情報装置と電磁波センサー(モールキャッチャー)をつけ、地上から電磁波を計測することでマシンの位置を管理し、二重の管理を用いて目的の場所へ掘削機を誘導しながら掘り進めることも可能となりました。
また、推進管の強度、押し出す構造物と地盤の摩擦を低減する材料の進歩により、1回の施工距離も長くなり、今では1回の施工で300m以上押した実績もあるようです。

Φ800大口径推進機

80㎝以上の推進工事は大口径推進と呼ばれ、機械側に人が入り作業を行い、測量も中で実施します。
施工延長は世界最長距離で約1450m(byグーグル)、最大径は3.5m(コマンド工法のマシンに記載)とスケールも大きくなってます。
大口径では測量をトンネル内で行うため、曲線施工でも直接推進機の位置を計測でき、精度は高くなりますが、推進延長が長くなると測量が大変です。
推進工事は元押し装置と呼ばれる立坑内から目的となる構造物を押し出すため、測量基準点が押し出すたびに変わってしまい、曲線が多いと基準点を移設しながら推進機械のある先端まで測量しなければならないので、毎回立坑箇所にある基準点から先端まで測量しなければならず時間を要します。ジャイロ・コンパスも搭載していますがこの機能は目安であり、身長以下の狭い管内では大変な作業ですが、施工精度を確保するには直接位置を計測できる測量が重要となります。
トンネルの先端で作業することを切羽作業と言い、推進機の状況や地上機器と推進機をつなぐケーブルや泥水輸送配管等を進捗に合わせ延長させたり、掘削された土質の状況を確認し、地上で監理している中央集中操作室へ情報を共有等、掘削作業の要となる大事な仕事です。
推進工事にご興味があり方は求人サイトにある中井組土木、ベストエンジニアリングのページを是非見てください。また、SIG協力会には機動建設工業という会社もいますのでご興味のある方はこちらも検索してみてください。
それでは今回はこのへんで

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