SIGブログスタート!
SIGサイトを見ていただきありがとうございます。
事務局の田村です。
今後、週に1回程度の割合でブログを更新していこうと思いますのでよろしくお願いします。<(_ _)>
第1回目のブログは先日完成した橋梁工事について書きたいと思います。
橋梁工事とは
橋梁と言いますと書いて字のごとく”橋”を連想され、上にかかっている部分がクローズアップされがちですが、その橋を支える土台”下部工”をつくる仕事もあります。
今回は下部工について先日完成した三郷流山橋取付高架橋の現場で数回に分けて解説したいと思います。
下部工は橋の土台でであり、上部工にとっては基礎のようなものですが、その下部工をつくるにも基礎は必要です。
下部工の基礎形状にも種類があり、杭基礎と直接基礎があります。
直接基礎は、杭などを用いないで下部工を地盤が直接支える構造です。
(私も一度施工した経験はありますが、石のように固い地盤が下部工底面から深く続いていないと直接基礎はできません)
杭基礎ですが、杭基礎の中にも既成杭という工場で作った杭(鋼管やコンクリート製)を支持地盤まで穴を掘り、埋設する工法もあれば、
現場で支持地盤まで穴を掘り、鉄筋かごを挿入し、コンクリートを打設して現地で製作する場所打ち杭と言われるものがあります。
写真は場所打ち杭の施工状況です。
地上で組んだ鉄筋籠を支持地盤まで掘った穴に建て込んでいるところです。
この後、コンクリートをトレミー管と呼ばれる管を使い、生コンクリートを杭の底部より打設していき場所打ち杭の完成となります。
杭施工で気を付けないといけないことは、杭の鉛直度と杭頭の高さと杭の偏芯です。
上部の荷重を支持するためには鉛直なことが重要です。荷重を支持する杭が斜めではしっかり支えられずに下部工、上部工に影響が出る恐れがあります。
高さは低いとフーチング内に入る鉄筋の長さが足りなくなり、杭とフーチングの一体化が図れず、地震時などで水平方向へ動いた際に下部工、上部工に影響が出る恐れがあります。また、高ければ支持層に杭が達していないこととなり、下部工、上部工の荷重で橋が沈下する恐れがあります。
杭が偏芯し、設計の位置よりずれてしまった場合も杭とフーチングの一体化が図れず、地震時などで水平方向へ動いた際に下部工、上部工に影響が出る恐れがあります。
杭は目に見えない地下に埋設するものですが、設計通りの位置【施工誤差:数㎝以内】に施工しないと安全に渡れる橋はできません。
場所打ち杭の杭上部はコンクリートの強度が弱くなる(コンクリートにノロなどの不純物が混ざることで強度不足となる)のでカットし、杭施工は完了です。
写真は三郷流山橋取付高架橋下部工の杭施工完了のものです。
きれいな施工で鉛直度、高さ、偏芯ともすべて基準値以内に納まりました!
施工監理が行き届き、協力会社とも一体となって施工した結果です。
今回はこのへんで、次回は鉄筋工事です。
※ちなみに既成杭については別の機会でご紹介いたします。