ブログ一覧

  • SIG

杭工事

杭とは

みなさん こんにちは
事務局の田村です。
今回は杭について書こうと思います。
杭とは、構造物を支える大切な基礎です。
マンションや高層ビル、浄水場配水池や下水道処理場の排水池、橋梁下部工等、様々なものを支えるために使われています。
なぜ杭が必要なのでしょうか?
地上部分は長い年月で堆積した土砂で覆われています。
堆積土ですから地盤としては不十分な強度になります。(稀に長い年月を経て砂が岩化し、強固な地盤をつくることもありますが)
大きな建物や建造物を長い年月支えるには、地下深くにある強固な地盤でなければできません。
そのため、固い支持地盤まで地中に杭を打ち込み、固い地盤に直接杭を建てることで建造物を支えています。

杭施工前の調査

杭施工前に支持層確認。
肝心の強固な地盤にしっかり入っているのかを確認するには事前にボーリング調査を行い支持層の深さを確認しておきます。
支持層の事前確認は構造物の大きさにもよりますが、大きい構造物では支持層の深さが変わる(右図参照)ことも想定され、複数の場所で確認を行います。
以前、マンションが傾く事件がありました。
あれはまさに杭が支持層に入っていなかったことが原因です。
ボーリング調査は深さにもよりますが、30m程度を行うのに1箇所100万円ほどかかります。
しかし、この100万円で構造物の健全性が保たれ、そこを利用するすべての人に安全も得られるわけですから、ここは手を抜くべきではありません。
ちなみにその施工会社は、はじめ施工不良について否定しておりましたが、最終的には杭が支持層に入っていないことを認め、そこで施工したすべてのマンション(数棟)を建替えたそうです。
特に注意すべき点として、近くに川があったり、地名に沢や谷がつくところは、支持層が急に変化することもあるので、十分な調査を行うことを勧めます。

杭施工管理の最新技術

鉛直度

今も昔も杭は鉛直度が大切です。(中には斜杭もありますが)
通常トランシットと呼ばれる鉛直を確認するための測量器械を90度方向に2基セットし、杭の倒れを確認します。
斜めの施工になってしまうと力が分散し、上部の構造物にかかる荷重を杭に100%伝えることができません。場合によっては杭に横方向の力が加わり折れてしまうことも考えられます。
鉛直度は施工管理の重要な項目の一つです。

偏芯量

杭の位置は構造物の基礎に応じて均等に割り振られ、偏芯量も厳しい管理値で決められております。
最近の技術ではGPSやGNSS等、衛星を使って位置情報を取得して杭打機自体の位置を補足、ナビゲーションシステムで杭を施工位置まで誘導され、杭を打ち込みます。
従来の施工では測量して、オフセットをとり、杭のセットを実施していましたが今では、衛星情報を取得し、オペレーターが直接運転席にあるタブレットを見ながら杭の位置を確認します。

杭位置がずれている画面

杭がセットされた画面
もちろん、座標での管理も行い、二重の管理で正確な位置へ杭を誘導していきます。

高さ

杭の打ち止め高さも重要です。
杭は地下の基礎と一体化を図るため地下で打ち止めることが多いです。
そのため杭を地上より低い位置まで打たなければいけません。
そこで登場するのがヤットコと呼ばれるアタッチメントです。
ヤットコは杭と同径のもので行い、杭に有害な荷重がかからないような構造です。
杭の施工深さによってヤットコの長さも変え施工します。
高さは基準高をレベルにて測り、打ち止め高さをオペレーターの目視できる位置で手の合図で杭を打ち止めます。(ここはアナログですが正確です)
杭の高さは創る構造物と一体化させるために重要です。
高く施工すると、支持力不足の可能性もあり、支持力が出るかどうかの判定を載荷試験などで確認する必要があります。(時間とお金がたくさんかかる)また、低く施工してしまうと仮想杭とよばれる建物の基礎コンクリートと一体化するための寸法が足りなくなり、基礎コンクリートを下げ、補強する必要が出てきます。また、様々な検討も必要となり結構大変なことになりますのでご注意ください。

杭の種類

杭には様々な種類があります。
土木で使用する杭について簡単ではありますが少しご紹介します。
既成杭
1.PHC杭(コンクリート製)
2.SC杭(コンクリート製に鋼管を巻いている杭)
3.鋼管杭(鋼管製の杭)
場所打ち杭
場所打ち杭(現場で製作する鉄筋コンクリート杭)

SC杭についてもう少し・・・
SC杭はコンクリート製の杭に鋼管を巻いた杭です。
写真にあるのは上部にコンクリートがむき出しになっていますが、杭頭処理を行う際にコンクリート部分は撤去しますので鋼管をはじめから巻いていません。
SC杭は継杭の一番上に使います。
杭は杭頭部に一番力がかかります。
杭の下は支持層で固定されますので鉛筆を振った時に先端の揺れが大きくなる原理で、地震時などに杭頭部には横方向に大きな力がかかります。
コンクリートは曲げに弱いため、それを補うため、鋼管をコンクリートに巻立てます。
杭は構造物を支えるうえでは最も重要なものです。
人々の安全はしっかりした基礎の上に成り立っていますので、建物の外観も良いですが、縁の下の力持ちの存在もたまには思い出してくださいね。

今回はこのへんで

関連記事一覧

記事カテゴリー

PAGE TOP